住まいをカバーしてくれる大切な屋根は、月日の経過とともに徐々に劣化が進みます。
屋根は住まいの中でももっとも高い位置にあり、雨や風、紫外線の影響も受ける場所です。
では、もしも屋根修理が必要になったときはどのように工事を選べば良いでしょうか。
今回の記事は「屋根工事の選び方」をキーワードにお送りします。
屋根工事の選び方とは?工事には「種類」がある
屋根工事、と耳にすると屋根を単純に修理するようなイメージが湧きませんか。
そのイメージは間違いではありませんが、完全な答えでもありません。
屋根は単純に修理をするだけではなく、ダメージの内容によっては全面的にリフォームする 「葺き替え」という作業も実施しています。
また、修理や葺き替えは不要でも、屋根をコーティングする役割がある塗装も劣化するため、「塗装工事」が必要となる場合もあります。
つまり、屋根工事は単純な修理だけではなく、大きく衣装替えをするような工事もあれば、塗装だけを行う工事もあるのです。
では、ご自宅の屋根工事が必要となった場合には、どのように工事を選べば良いのでしょうか。
選び方のヒントは以下のとおりです。
屋根工事は屋根のダメージに合わせて選ぶ
屋根工事が必要となる場合には、屋根に何かしらのダメージが発生していることが考えられます。
例えば、多くの住まいに使われているサイディング材には、屋根塗装が行われています。
塗装に使われている塗料には数多くの種類がありますが、10~15年程度で耐用年数を迎えます。
耐用年数を迎えると塗料の防水能力が落ちてしまうため、再塗装の工事が必要です。
塗装工事を行わずに放置してしまったり、台風などの影響により屋根材本体にダメージがある場合には、修理や屋根本体の葺き替え工事などを検討します。
このように屋根工事は現在の屋根のダメージ状況を把握したうえで施工内容を決めます。
屋根のダメージを知るためには
屋根にはいろいろな屋根材があり、現在の主流はサイディングやスレートですが、安定した人気の瓦屋根も存在しています。
屋根のダメージの進行は屋根材によっても異なっており、一般の方が屋根の上に登って判断をすることは難しい場合もあります。
例えば、一般の方の視点で見るとまだまだ健康そうな瓦屋根も、漆喰を見るとダメージが大きい場合もあります。
また、屋根は高所作業となるため、脚立を使ってご自身で点検をされるのは大変危険です。
落下事故につながるケースもあるので、ダメージを知りたい場合には屋根の専門業者に相談し、プロの目線によるメンテナンスを行うようにしましょう。
屋根工事の種類をわかりやすく解説!
屋根工事にはダメージの進行に合わせた施工が必要と解説しましたが、実際に屋根工事を依頼する場合にはどのような工事内容があるのか、さらに詳しく知りたいですよね。
ここからは屋根工事を種類別に詳しく解説します。
屋根の塗装工事
屋根工事の中でもスタンダードな存在は「塗装工事」です。
先に触れたように屋根に使われている塗料はおおよそ10~15年程度で耐用年数を迎えます。
防水や紫外線ブロックの性能も落ちてしまうため、屋根材本体に大きなダメージを与えることがあります。
そうなる前に、まずは塗装工事を検討しましょう。
新築で住まいを購入している場合、屋根塗装の時期を迎えると、外壁塗装も同時に施工することが推奨されています。
足場の設置が一度で完了するほか、塗装の耐用年数も類似しているからです。
次に工事の2つ目は、「カバー工法」です。
カバー工法は屋根材本体にダメージが進行しており、修理では大規模な工事になってしまう場合におすすめされています。
新しい屋根材で旧来の屋根に蓋をするようにして設置します。
極めてシンプルな工事であり、一気に屋根がリフォームされるので短期間で見栄えを変えたいというリフォームにもおすすめです。
ただし、カバー工法を使える屋根材は限られており、瓦を使ったカバー工法はできません。
カバー工法は屋根材が2つ存在することになるため、家に大きな負担となる可能性もあります。
施工する前には、現在の住まい全体のダメージ状態や耐震性についても相談を行ったうえで工事を実施しましょう。
最後に紹介するのは「葺き替え工事」です。
葺き替え工事は屋根の全面リニューアル工事と言えるでしょう。
今ある屋根材部分は解体し、新たな屋根材を新規で設置していきます。
この工事は3つある屋根工事の種類の中でも最も高額の施工費がかかります。
しかし、既存の屋根材を解体するため、雨漏りなどで傷んだ天井なども交換できます。
これから先も、今の住まいを長く大切に使いたい場合や、二世帯住宅化による増築などを検討している場合は葺き替え工事でスッキリとリフォームすることがおすすめです。
屋根工事を決める際の注意点とは
屋根工事にはいろいろな種類があり、1つずつ解説いたしましたが、施工の際にはご自身で行うのではなく屋根工事の専門家に依頼することになります。
屋根工事の業者にもいろいろな種類があり、瓦屋根の設置や修理を得意とする専門業者もいれば、カバー工法に特化しサイディングの設置や修理、金属板金を得意とする業者もいます。
今ある屋根の生かし方や、今後設置する屋根材などによって、適正な業者を選ぶ必要があります。
塗装の場合には板金業者ではなく、塗装の専門家に依頼をすることが多いでしょう。
では、業者選びに迷ったら一体どうすれば良いでしょうか。
気になる屋根工事関係の業者がいたら、まずは「見積もり」を依頼してみることがおすすめです。
対応外の工事内容の場合、見積もりや屋根の状態チェック時に業者が断る可能性もあります。
まずは複数の業者に依頼をし、無料の見積もりを取得したうえでご自身の求める工事内容を得意とする業者を見つけましょう。
不得意な業者に無理やりお願いしてしまうと、屋根工事にミスが起こりトラブルとなる可能性があります。
悪徳業者に依頼をすることを避けるためにも、見積もり時には業者の話し方や振る舞いを観察することもおすすめです。
屋根工事には足場工事も欠かせません。
住まいによっては近隣住居との境界が非常に狭く、屋根工事の際に足場設置のご協力を依頼する可能性もあります。
足場に関するご不安がある場合にも、見積もり時に合わせて相談しておくと良いでしょう。
まとめ
今回の記事では屋根工事の種類についてのお話を中心に、工事の選び方のヒントを紹介しました。
業者選びの注意点についても詳しく解説しましたので、これから工事を依頼される方はぜひご参照ください。
屋根工事には意外といろいろな種類の方法があります。
適切な工事を実施するためにも、見積もりを使って業者を選定しましょう。