建物をしっかりと守ってくれる「屋根」ですが、台風などの影響で破損してしまったり、長年の利用によって劣化が進む場合があります。
屋根にダメージが発生したら工事を実施し、スッキリと美しい屋根を取り戻しましょう。この記事では屋根修理を種類別に解説します。費用や業者選びも紹介しますのでご参照ください。
屋根修理はズバリ何種類ある?
屋根修理、と耳にすると皆さんはどのような工事内容をイメージしますか。多くの方は屋根をめくったり、瓦を修繕したりするイメージをお持ちなのではないでしょうか。
しかし、屋根修理の種類はとっても豊富なのです。以下4つにて工事内容を種類別に特徴を紹介します。
1.屋根材の塗装工事
屋根に使われている材料によっては、塗装が欠かせません。塗装は防水効果があり、美観を保つ意味もあります。劣化してしまうと屋根材本体にダメージが及ぶため、もしも塗装の色が落ちてきたと感じたら早期に修理しましょう。塗装工事は塗装のみが基本です。
2.カバー工法による修理
屋根材の本体にダメージが進行している場合でも、解体をせずに屋根をリフォームする方法があります。この方法はカバー工法(重ね張り)と呼ばれており、古くなった屋根の上から、新しい屋根をONする工事です。
元々あった屋根材はそのままとなるため、雨漏りが発生している場合にはおすすめできません。屋根の内側に深刻なダメージがあると予想できる場合は、次に紹介する葺き替えを検討しましょう。
3.葺き替え工事
既存の屋根を大幅にチェンジしたい、そのようなときの最終手段が葺き替え工事です。塗装工事やカバー工法による工事では修理しきれなかった部分をリフレッシュできます。カバー工法と比較すると工期も費用も負担は大きくなりますが、雨漏りなどの深刻なダメージも修理できるため安心です。
4.部分補修工事
屋根にはさまざまな部材が付属しています。雨樋や漆喰などですが、こうした細やかな部材も台風や経年劣化によって傷んでしまうことがあります。
屋根材本体にダメージが少なく、部分的な補修で乗り越えられる場合には、屋根材の大掛かりな工事はせずに部分補修工事を行っています。
屋根修理に必要な費用とは|種類別に費用を解説
上記では4つの屋根修理を解説しましたが、必要な工事費用はどの程度なのでしょうか。まず、屋根修理の場合、部分的な一部の補修の場合は20~40万程度の範囲で納まります。
部分的なのに費用が大きいと感じるかもしれませんが、足場代金が加算されるためです。屋根全体の工事は数百万規模に至ることもあります。そこで、この章では屋根修理の種類別に必要な費用について詳しく解説します。
1.塗装工事の費用
屋根の塗装工事は屋根材の交換などは行わず、塗装を塗り直す工事です。工事の費用は40~100万程度の範囲で納まります。塗装前の清掃代、塗料代、人件費、足場代金などが主な支出内容です。大きな住まいの場合、連動して屋根も大きくなるため100万を超える可能性があります。
2.カバー工法の費用
カバー工法に解体費用は発生せず、新規の屋根材の代金や人件費、足場代が主な費用です。カバー工法は80万円から120万程度の範囲で行われています。アスベストが含まれている場合は解体して除去することがおすすめですが、費用を圧縮したい場合には葺き替え工事はあえて行わないケースがあります。
3.葺き替え工事の費用
葺き替え工事は最も大きな屋根修理工事です。工期も長くなることがあります。下地部分のやり直しも行うため、雨漏りの修理も可能です。瓦葺きの住まいでは数十年に1度の規模で行われることが多く、寺院でも行われています。
なお、葺き替え工事は既存の屋根材と同じものを使用することができますが、瓦の重みを減らすために別の屋根材に変更されることもあります。屋根材は変えることができるので、住まい全体をリフォームする場合には、屋根をどうするべきか慎重に検討しましょう。
4.部分補修の費用
屋根修理の部分補修の費用は施工内容によって大きな開きがあります。部材の交換や簡単な修理の場合はおおよそ20万程度の範囲で納まるでしょう。
屋根修理の施工方法は誰がどうやって決めるの?
屋根修理にはさまざまな施工方法があり、ご自宅のリフォーム時には一体どの工事内容が適しているのかわからないのではないでしょうか。
「修理したいけど施工内容はどう決めるのかわからない」と迷ったら、まずは修理業者に相談を開始しましょう。
最適な屋根修理方法はメンテナンスから
台風などの自然災害で偶発的に屋根に損壊が起きた場合には、早く屋根を直さないと、と思いますよね。しかし、経年劣化は年月をかけてゆっくりと劣化していくため、どのようなタイミングで屋根修理をするべきかわかりません。
ふと気が付くと雨漏りをしていた…という方も多いでしょう。葺き替え工事などの大掛かりな工事はさまざまなリフォーム工事の中でも大掛かりなものに該当し、施工内容によっては一時的に家主の方も退去しておく必要があります。
では、屋根修理の方法はどう決めるべきでしょうか。
結論からいうと、「メンテナンス」が必須です。プロの屋根工事業者が適切な目で屋根をチェックすることで、塗装工事か補修のみか、など判断できます。
さまざまな工法の中で、家主の方の予算合わせたリフォームをご提案するので、納得のいく方法でリフォームしましょう。
屋根材に合わせて工事内容が選べる
日本の屋根にはスレートやサイディング、瓦などの素材が使われています。現在では大分見かけることが少なくなりましたが、トタンが採用されていることもありますね。
例えば、多くの住まいに活用されている金属サイディングは、瓦のように葺き替え時に屋根材を再利用することは難しいため、葺き替えかカバー工法を選択します。屋根修理の方法に迷ったら、ご自宅の屋根材に適した屋根材を選択することがおすすめです。
業者とも相談しながら、費用だけを目安にすることなく工事内容を決定しましょう。
まとめ
この記事では屋根修理の種類に注目し、費用についても詳しく紹介しました。屋根材にはさまざまな種類があり、連動するように屋根修理にもさまざまな手段が展開されています。
工事費用にも修理方法によって大きな開きがあるため、工事を決める際には慎重に判断しましょう。屋根に関する不安や疑問は、お気軽にお問い合わせください。