建物をしっかりと守ってくれる屋根ですが、修理はどのようなタイミングで行うものでしょうか。
屋根は住まいの屋上をカバーしているため、劣化には気が付きにくく注意が必要です。
そこで、この記事では屋根工事のタイミングがわかる「サイン」について注目します。
ぜひご一読ください。
屋根工事とは一体どのような施工内容なの？
屋根は雨風や紫外線から建物を守る必要があるため、非常にしっかりした建材で作られています。
しかし、屋根にも耐用年数はあります。屋根に劣化が発生した場合には、屋根工事を行う必要があるのです。
では、屋根工事には一体どのような施工内容があるのでしょうか。
屋根工事の種類
屋根工事の種類は大きく2つに分類できます。まず1つ目は「部分修理」です。
屋根材のつなぎ目をカバーしている金属板金や、瓦屋根に使われている漆喰、雨水を適切に地上へ流す雨樋など、部材の一部が劣化する場合があります。
こうしたケースでは部分修理が行われます。一方で屋根にダメージ状況によっては屋根材をカバーし直したり、屋根材本体を解体し、新たな屋根を設置する工事が必要です。
こうした工事は「全面リフォーム」と呼ばれています。費用としては2つ目に挙げた全面リフォームの方がかかりますが、部分補修だけでは補いきれない大きなダメージをリフレッシュすることができます。
屋根のダメージが大きい場合
屋根に雨漏りが発生していたり、屋根材が破損・汚損・落下などのトラブルに遭っている場合には、全面リフォームを検討する必要があります。
全面リフォームが上記で売れたように費用は高額化しやすいですが、現在の屋根トラブルを一掃できるチャンスでもあります。
では、全面リフォームには一体どのような施工内容があるでしょうか。
1．屋根塗装工事
屋根工事の定番工事の1つです。スレートやセメント瓦など、日本の屋根に使われている屋根材の多くには「塗装工事」が実施されています。全面リフォームの工事の中では比較的安価で施工できる工事です。屋根材本体に大きくダメージがある場合には不向きな工事ですが、一般的に足場代を含めても80万円以上かかることなどは少ないでしょう。
2．カバー工法による屋根工事
この施工内容は屋根材の上から金属サイディングの新たな屋根を設置する工事です。解体工事が不要のため、スムーズに施工が進みます。屋根を全面的に新しい屋根でカバーできるため、フレッシュな印象に仕上がるリフォームです。
カバー工法はこの次に触れる「葺き替え工事」よりも安価で抑えることができるため、近年注目度が高まっています。ただし、既存の屋根を解体しないため、アスベストが入っている屋根材の場合にはカバー工法ではなく葺き替えを選択することになります。
3．葺き替え工事（アスベスト対応可能）
今ある屋根材を解体し、新しい屋根材へリフォームする工事を葺き替え工事と言います。瓦を新しい瓦へ葺き替える工事もできますが、既存の屋根材から別の屋根材へ変更する葺き替え工事も可能です。葺き替え工事は既存の屋根材にアスベスト（石綿）が含まれている場合にも対応できる工事です。
アスベストは発がん物質として国が警告している物質です。解体が必要となる場合には費用が高額になる可能性がありますが、速やかな撤去がおすすめです。なお、アスベスト対策に関しては工事費用が加算されることが一般的です。
一般的な葺き替え工事よりも15～30万程度加算されます。葺き替え工事には土葺きという手法もあり、複雑な工事が必要なケースは高額化するため注意が必要です。
屋根工事のサインはこれ！タイミングを逃さないコツ
屋根工事は適切なタイミングで実施することで、ダメージが深まってしまうことを防げます。
では、屋根工事のタイミングを逃さないようにするためにはどうするべきでしょうか。
そこで、この章では屋根工事のサインについて3つの視点で紹介します。
塗装の劣化
屋根の劣化症状でよくある症例です。塗装が劣化していると屋根全体の色が剥げたような印象になります。
また、紫外線の当たりやすい角度は一部だけ変色して見えることも多いでしょう。
塗装の劣化を放置しておくと防水性が落ち、雨漏りにつながりやすいため注意が必要です。
塗装の劣化はメンテナンスのタイミングの1つです。
屋根材のズレ
サイディングやスレート、瓦は経年劣化や風による影響でズレが発生することがあります。
ズレがあると隙間から雨水が発生するため注意が必要です。
瓦屋根の場合は葺き土工法と呼ばれる工事でズレが発生しやすいため、下葺きにダメージが及ぶまでに修理をすることが望ましいでしょう。
漆喰などの破損
屋根を支えている漆喰や板金、雨樋どの細やかな部材は屋根材本体とは別の耐用年数があります。
こうした部材は雨風や紫外線の影響で劣化する場合もあれば、台風の影響で急激に破損を起こしてしまう場合もあります。
部材の破損は其箇所から雨漏りを許す可能性が高いため注意が必要です。
雨漏りに至る前に修理の依頼がおすすめ
上記の3つは屋根の修理が必要なサインです。ちょっとした異常に気が付いたタイミングで修理を行うと、大々的な屋根工事を行わなくても修理を終えられます。
しかし、雨漏りが発生してしまうとメンテナンスを丁寧に行うのはもちろんのこと、大々的な屋根工事を行う必要が生じます。
できる限り大掛かりなリフォームを避けるためには、早めの修理がベストです。
修理のタイミングを逃さないようにしましょう。
屋根工事の依頼前に注意点を把握しよう
屋根工事には近年「飛び込み」スタイルの営業を行うケースが増加しています。
屋根が破損・汚損していると指摘し、無料のメンテナンスを誘う行為です。
実際にメンテナンスを依頼すると、屋根の上で屋根材を壊す行為を行うケースもあると言われています。
飛び込み営業にメンテナンスを依頼する行為はトラブルが発生する可能性が高いので、避けましょう。
また、火災保険の請求を誘う行為も報告されています。確か風災の影響で屋根にダメージが発生した場合は、火災保険の保険金請求の対象です。
しかし、経年劣化による屋根材のダメージは対象外です。
虚偽の報告を誘い、保険金から仕事を得ようとするケースには決して加担しないようにしましょう。
まとめ
今回は屋根工事のタイミングについて、注意点も加えながら詳しく解説を行いました。
よくある劣化症状も解説しましたので、ぜひご自宅の屋根を観察する際には、本記事をご参考ください。
しかし、屋根の上を自主的にメンテナンスする行為は大変危険です。
メンテナンスは丁寧に隅々までチェックできる、屋根の専門家におまかせください。