屋根からの雨漏りにはさまざまな原因があります。雨漏りの原因の特定には専門知識が必要であり、知識のない方が見つけるのは難しいため、知らず知らずのうちに雨漏りが進行してしまうおそれがあります。

 

雨漏りを放置すると、被害は次第に拡大し、最終的には住宅全体の劣化につながります。柱などの躯体の修繕・補強が必要になると、雨漏りに対する屋根修理の何倍もの費用がかかってしまうかもしれません。そのため雨漏りは、早期発見・解決が重要です。

 

今回は、屋根から雨漏りが生じる主要な原因を4つ挙げ、それぞれの対策を解説します。屋根修理業者の選び方も紹介するので、雨漏りに悩んでいる方や将来的な雨漏りに備えたい方はぜひご覧ください。

 

屋根からの雨漏りの原因4選

 

屋根からの雨漏りには、主に4つの原因があります。

 

・瓦やスレートのズレ・損傷

・防水シートの劣化

・屋根の板金の損傷や浮き

・屋根材の劣化

 

それぞれの問題が生じているサインや対策を紹介するので、自宅の雨漏りの原因を探る際の参考にしてください。

 

ただし、雨漏りの正確な原因を特定するには専門的な知」識が必要であり、知識のない方には難しいです。そのため「雨漏りかな？と思ったら、速やかに専門の修理業者に依頼し、迅速に対応してもらいましょう。

 

雨漏りを早期に発見できれば、小規模な修理で済む可能性が高く、コストも抑えられます。

 

瓦やスレートのズレ・損傷

 

瓦やスレート（屋根材）は、地震や強風により、ズレたり、破損したりするリスクがあります。それによって生じた隙間から雨水が侵入すると、雨漏りとなります。瓦やスレートに問題がある場合は、葺き替えや補修などを行い、根本から解決しましょう。

 

瓦や屋根材のトラブルによる雨漏りを放置すると、屋根全体の劣化にもつながり、最終的には大規模な修理が必要になるおそれもあります。

 

防水シートの劣化

 

屋根には、下地材と屋根材の間に防水機能を持つフィーリングシート（防水シート）が設置されています。住宅の内部に水分が侵入するのを防ぐために設置されており、このシートが損傷すると雨漏りにつながります。

 

防水シートの修理や交換には、屋根材を一度すべて剥がし、新しいシートに変える比較的規模の大きな工事が必要です。防水シートの交換だけを行うと割高になってしまいがちなので、屋根全体の葺き替えや塗装、外壁工事などもあわせて依頼すると長期的なコストの削減につながります。

 

屋根の板金の損傷や浮き

 

屋根には、最上部の棟板金をはじめ、さまざまな金属部品が取り付けられています。板金と呼ばれるこれらの部品は、屋根の隙間を埋めたり、屋根材を固定したりするために設置されているため、板金の損傷や浮きは重大な問題です。屋根に隙間が生じやすくなり、雨漏りのリスクが大幅に高まります。

 

屋根板金は、雨や風の影響を受けやすいため、定期的にメンテナンスをしてトラブルを防止・早期解決することが大切です。一度損傷や浮きが発生すると、自力での修復は難しいため、必ずプロの修理業者に依頼しましょう。

 

屋根材の劣化

 

屋根材の劣化も雨漏りを引き起こす原因の一つです。屋根は日々雨風や強い紫外線などのダメージを受けているため、時間の経過とともに塗膜が剥がれたり損傷したりすることがあります。

 

屋根材のメンテナンスは、一般的に10年から15年ごとに専門業者に依頼するのが良いとされています。屋根材の補修や再塗装などを行うことで、雨漏りのリスクを減らし、屋根の耐久性を維持可能です。

 

特に、台風や地震などの自然災害は屋根の劣化を招くため、台風通過後などには専門業者の点検を受けておくと安心です。

 

雨漏りを発見した際の適切な対応

 

屋根からの雨漏りを発見した場合、速やかに雨漏り専門の修理業者に連絡を取りましょう。

 

雨漏りの原因は多岐にわたるため、専門の知識がないと正確な診断が難しいです。応急措置として、雨水が床に落ちないようバケツなどを設置するのは可能ですが、これによって雨漏りが解決されるわけではありません。

 

放置した雨漏りは屋根材のさらなる劣化や家全体に損害を与える二次被害を引き起こすおそれがあります。部分的な補修では対応できなくなると、多額のコストがかかる屋根や住まいの全面的な工事が必要になってしまうかもしれません。

 

雨漏りを見つけたら、できるだけ早く専門の業者に修理を依頼しましょう。

 

雨漏りの修理を依頼する業者の選び方

 

雨漏り解決するためには、信頼できる修理業者を見つけることが重要です。ここからは雨漏りの修理を依頼する際にポイントを解説します。

 

雨漏りは急を要する問題ですが、焦って下調べなく依頼してしまうと、悪徳な業者にあたってしまうおそれがあります。以下のポイントを考慮しながら、冷静に業者を比較・検討してみてください。

 

施工実績を確認する

 

修理業者のホームページなどで、過去の雨漏り修理の実績をチェックしましょう。施工事例は、雨漏りに適切に対応できる技術と経験を持っている証です。

 

実績豊富な施工会社であれば、信頼して相談できるでしょう。

 

地域密着型の業者を選ぶ

 

地域に根ざした修理業者は、その地域特有の問題に精通しています。たとえば、豪雪地帯では雪に強い屋根材を用いる、海岸近くでは塩害対策を施すなど、地域の特性に合わせた適切な対応を期待できます。

 

さらに地域密着型の企業は、地元での評判を大切にしているため、施工だけでなく、接客態度やアフターフォローなどのサービス面にもこだわっている可能性が高いです。

 

地元で長く営業している業者は、それだけ長い間地域住民に評価され続けています。仕上がり・サービスともに満足できる工事をしてくれるでしょう。

 

見積もりを比較する

 

雨漏りを依頼する際は、複数の修理業者に見積もりを依頼しましょう。一社の見積もりを見るだけでは、その施工内容や料金が適切なのかどうかが判断できません。複数の見積もりを比較して、最も信頼できる業者に依頼すると失敗するリスクを抑えられます。

 

見積もりを比較するうえで重要なのは「透明性」です。施工内容や料金が詳細に記載されており、口頭でも明確に説明をしてくれる業者は、透明性が高く信頼できると言えます。また自社の事例の写真を用いながら、工事内容を説明してくれる業者も信頼性が高いです。

 

複数の業者を比較し、最も適切な業者を選ぶことが、雨漏りの解決への第一歩になります。

 

まとめ

 

屋根の雨漏りは、さまざまな原因によって引き起こされます。知識のない方が原因を特定するのは難しく、たとえ原因が判明しても修理には専門の技術が必要です。そのため、雨漏りが見つかった場合には、原因の特定から修理まですべて専門業者にまかせるのが賢明です。

 

修理業者を選ぶときには、地元での評判や施工実績を比較しましょう。また複数の会社の見積もりを比較して、施工内容・料金・担当者の対応・アフターフォローなどを比べ、最も透明性の高い業者に依頼するのがおすすめです。