屋根の劣化が目立つようになったら、お早めに修理することがおすすめです。
では、屋根をいざ修理するとなった場合には、一体どのぐらいの修理日数がかかるのでしょうか。
この記事では屋根修理の日数に注目し、日程や注意点と合わせて解説します。ぜひお読みください。
屋根の修理が必要かも?何を目安にリフォームを決める?
普段目が届かない場所に位置している屋根ですが、未来永劫保てる製品ではないため、いずれは修理が必要になります。
では、屋根修理を決断するためには、何か良い目安はあるのでしょうか。
この項ではリフォームを決める目安を紹介します。
屋根の劣化サインとは
日本の屋根事情はやや複雑です。日本らしい屋根といえば、やはり日本瓦を想像するのではないでしょうか。
日本瓦は重厚感があり、シックで落ち着いた印象がある屋根材です。
しかし、重厚感を出すためにはコストもかかっており、日本の多くの屋根には現在スレートやサイディングなどが使用されています。
屋根材によって「耐用年数」は異なるため、どのようなタイミングで修理やメンテナンスを行うべきか、屋根材によって異なっています。そこで、ここからは屋根の劣化サインを簡潔に屋根材別に整理しましょう。
1.日本瓦の劣化目安
雪にも雨にも強く、耐用年数も50年を超える日本瓦もいずれは劣化します。
劣化サインの目安としては、風災などによる瓦のずれや飛散、漆喰部分の劣化症状が挙げられます。
頑丈な日本瓦はなかなか壊れることはないですが、経年劣化により弱くなっている場所が台風をはじめとする風災でダメージを受けることがあります。
2.スレートの劣化目安
多くのご家庭で活躍しているスレートは、耐用年数が約20年前後と言われています。
この時期になるとメンテナンスが必要な時期を迎えるので覚えておきましょう。
また、スレートは素材単体で設置するのではなく、屋根塗装を必要とする素材です。
塗装が劣化しているとスレート本体が傷みやすいため、塗装修理を要する場合もあります。
スレートに使われる塗料によって劣化のスピードは異なりますが、塗料の寿命は一般的に約10年程度です。
屋根材本体よりも塗装のメンテナンスを先に行う必要がある、と覚えておきましょう。
3.サイディングの劣化目安
多くのご家庭で使われているサイディングは、いわゆる「ガルバリウム鋼板」と呼ばれるものです。
金属製のサイディングは錆びやすい素材のため、スレートと同様に塗装が行われています。
サイディングの耐用年数は20~30年と長いですが、塗装の寿命に左右されるため10年前後でメンテナンスを実施する必要があります。
上記のように、屋根材ごとに劣化の目安がありますが、スレートやサイディングなど最近の住宅に使われている屋根材は「屋根塗装」の劣化が屋根材本体よりも先行して発生します。
そのため、塗装の耐用年数を知ったうえで、メンテナンスを行う必要があります。
屋根修理はどのぐらいの日数がかかるの?
屋根の劣化に気付いたら、早速修理を検討しましょう。
そこで、気になるのは屋根修理に要する日数です。
屋根修理には「足場」が必要となるため、住まい全体が足場で覆われることになります。
日差しも入りにくくなるため、どれぐらいの日数がかかるのか気になりますよね。
屋根修理の日数は作業内容によって異なります。
屋根修理は最大で2~3週間程度
屋根修理はまず足場の設置から始まります。
足場の設置は1日で完了しますが、ここからは修理内容によって工事の日数は異なります。
屋根工事の中で一番工事日数がかかるのは「葺き替え工事」です。
葺き替え工事とは、今設置してある屋根材を剥がし、下地から防水シート、新しい屋根材の設置までを行う工事です。
この工事は作業工程が多いため、2~3週間かかることがあります。
葺き替え事態は1週間程度で終わることもありますが、既存の建材の点検や天候不良による予備日を考えると、最大3週間程度は見ておくことがおすすめです。
葺き替えよりもライトな屋根修理で知られる「カバー工法による工事」は、葺き替え工事のように既存の屋根材を剥がす必要がありません。
屋根材の上から屋根材を上乗せする工事を実施します。
そのため、既存の屋根材を撤去する作業が不要です。
カバー工法による工事日数は最大で2週間程度です。
最後に紹介する塗装工事は、先に紹介した葺き替え工事やカバー工法による工事とは異なり、既存の屋根材に塗装だけをやり直す工事です。
防水シートの交換なども行わないので、雨漏りがある場合には別の工事を行う必要があります。塗装工事も天候に左右されやすい工事ですが、屋根材を剥がす作業などがないため、1週間程度あれば終わることが多いでしょう。
屋根工事は天候と勝負、という側面があります。暑すぎて作業がしにくい夏、気温が低く地域によっては雪が降るため作業ができない冬は避ける傾向があります。(ただし、冬は地域によってはカバー工事など、屋根材に関する工事は行うことがあります)
屋根修理における注意点とはどのようなもの?
屋根修理における注意点は主に2つ挙げることができます。
屋根修理を依頼する前には、注意点も知っておきましょう。
1.足場設置にはご近所の協力がいることも
周囲に建物がない場合にはスムーズに設置できる足場ですが、近隣に住まいやテナントがある場合には、ご協力をお願いすることがあります。
特に建物同士が密接しているエリアでは、近隣の敷地に足場設置を依頼することがあります。
その際には施工主の方からお願いしていただく方がスムーズなケースも多いのです。
ただし、ご協力を要請しても反応が厳しい場合も考えられるでしょう。
足場の設置協力が得られなくても屋根修理ができないわけではありません。
別途狭小サイズの足場を設置していきます。
2.修理内容によっては一定期間退去が必要
屋根修理の中でも葺き替え工事を行う場合には、既存の屋根を一旦外す工事があるため、一時的にお住まいから退去していただく必要があります。
数週間程度ですが別途宿泊できる場所を確保する必要があるため、注意が必要です。
まとめ
この記事では屋根修理にかかる日数について詳しく解説しました。
屋根工事を決める際のヒントにぜひ、本記事をお役立てください。
屋根の修理は家族を守るためにも必要な工事ですが、どのぐらい劣化しているのかは、屋根の上に登る習慣がないとわからないものです。しかし、屋根の上に登る作業は大変危険です。メンテナンスも含めて、ぜひお気軽に屋根工事の専門家にご相談ください。