屋根修理は、家を長持ちさせ、安心して暮らすために大事なメンテナンスです。
しかし、屋根修理にどのくらいの費用がかかるか分からないと、修理を依頼するにしても不安ですよね。
そこで今回は、屋根修理にかかる費用の相場を、種類別に解説していきます。
屋根修理の費用相場を知っておくことで、明らかに高額な修理費用を要求してくる業者を避けることもできますし、知っておくだけで安心です。
屋根修理を行うタイミングなどもご紹介しているので、ぜひ最後まで読んでみてください。
屋根修理にかかる費用はいくら?
屋根修理にかかる費用は、1万円〜200万円が相場で、修理する場所や内容によって大きく変わります。
屋根全体を工事する全体工事では50万円〜200万円と費用は高くなり、壊れた箇所だけを工事する部分工事では1万円〜20万円と比較的低予算で修理が可能です。
より詳しい屋根修理の費用を、種類別に見ていきましょう。
屋根葺き替え工事
費用相場:60万円〜200万円
工期:2週間〜1か月
屋根全体を修理する葺き替え工事の費用は、60万円〜200万円が相場です。
屋根葺き替え工事は、屋根全体を現在の屋根材から新しい屋根材に交換するため、下地材や防水シートなどのメンテナンスも同時にできます。
また、新たに交換する屋根材を軽くすることで、耐震性を高めることも可能です。
屋根材を取り替えたい方や、屋根の設置から20年以上経過している方は、葺き替え工事を検討すると良いでしょう。
ただ、工事費用とは別に、現在の屋根材の撤去費用などもかかるため、部分的な工事よりも費用は高くなります。
屋根カバー工法
費用相場:50万円〜100万円
工期:4日〜2週間
屋根カバー工法は、現在の屋根の上に新しい屋根材を被せる方法で屋根修理をします。
屋根カバー工法の費用は、50万円〜100万円が相場です。
屋根の葺き替え工事とは違い、現在の屋根材を撤去する必要がないので、工事にかかる費用や日数を抑えることができます。
しかし、現在の屋根とあわせて新しい屋根を重ねることで屋根の重量が増え、家の耐震性が落ちる可能性もあるので注意が必要です。
補修工事:瓦の修理・差し替え
費用相場:1万円〜15万円
工期:2日〜5日
瓦の修理や差し替えにかかる費用は、1万円〜15万円が相場です。
部分的な工事となるため、全体工事のように多額の費用は必要としません。
雨漏りなどのトラブル時に、傷んだ瓦や壊れてしまった瓦などをピンポイントに修理することできます。
補修工事:棟板金の修理・交換
費用相場:3万円〜20万円
工期:4日〜9日
棟板金とは、屋根に取り付ける金属部品のことです。
この棟板金が浮いていたり錆びていたりすると、雨漏りなどの原因になります。
屋根全体を修理するわけではないので、費用はそれほど高くありません。
棟板金の修理や交換にかかる費用は、3万円〜20万円が相場です。
雨樋工事
費用相場:1万円〜5万円
工期:1日〜3日
雨樋は、屋根に降った雨水を地面へと流してくれる大事な装置です。
雨樋が壊れてしまうと、外壁に雨水が垂れてしまったり、屋根の端に水が溜まってしまったりして、家の劣化が早まってしまいます。
雨樋工事の費用は、修理する雨樋の長さにより変動しますが、1箇所あたり1万円〜5万円が相場です。
壊れた部分の修理が足場を必要とする場合は、足場代もかかるので覚えておきましょう。
屋根修理には、別途足場代がかかる
屋根修理では、屋根の上で作業を行うために、足場を組まなくてはなりません。
そのため、屋根修理の費用とは別に足場代の15万円〜20万円がかかります。
修理業者によって足場の費用も変わってくるため、詳しくは見積もりなどで確かめましょう。
屋根修理を火災保険で安くできる?
火災保険というと火災のみを想像しますが、実は自然災害である風災なども保険の対象になります。
たとえば、雨や雪によって屋根が劣化してしまった場合、これは風災による被害なので火災保険の適用対象です。
ただ火災保険を利用するとなると、どのような災害により、どのような被害を受けたかなどの明確な説明が必要となります。
そのため、火災保険の知識を持たない業者が安易に「安くなる」「無料になる」といって契約を迫り、結果的に保険ができようできずにトラブルにつながるケースも少なくありません。
屋根修理の際は、火災保険の利用を検討するとともに、業者選びにも注意しましょう。
屋根修理が必要なタイミング
屋根修理を行うタイミングは、屋根の設置から10年〜15年が目安といわれています。
また、屋根に使われる素材には大きく分けて3種類あり、瓦、スレート、金属のそれぞれでメンテナンスの時期が異なります。
〈瓦屋根〉
瓦の耐久性は非常に高く、瓦自体の寿命は50年ほどです。
しかし、漆喰の劣化や地震などによる瓦同士のズレにより、10年〜15年に一度はメンテナンスが必要になるといわれています。
〈スレート屋根〉
スレート屋根の場合は、塗装が剥がれてしまったり、スレートが割れてしまったりして、設置から10年前後のタイミングで修理を行う必要があります。
〈金属屋根(ガルバリウム鋼板)〉
耐久性が高いガルバリウム鋼板などの金属屋根は、メンテナンス次第では30年〜40年ほど長持ちし、修理の頻度も瓦やスレートほど必要ありません。
ただし、沿岸部などの地域ではサビが生じやすいため、早めに修理が必要になります。
さらに、雨漏りやカビなどの異常が見られた場合にも、部分的に修理が必要です。
定期的に信頼できる業者に屋根の状態をチェックしてもらい、メンテナンスをすると良いでしょう。
まとめ
今回ご紹介した屋根修理にかかる費用の相場を一覧にしました。
屋根葺き替え工事:60万円〜200万円
屋根カバー工法:50万円〜100万円
補修工事:瓦の修理・差し替え:1万円〜15万円
補修工事:棟板金の修理・交換:3万円〜20万円
雨樋工事:1万円〜5万円
明らかに高い費用を請求してくる業者や、それに対して具体的な説明ができない業者には注意が必要です。
屋根修理を行う際は、見積もりを出してもらい、詳細な費用と内容を確認してから業者に依頼をしましょう。