マルク板金工業

屋根修理にはどのような種類があるのか?|板金を使った技術を解説

 

住まいをいつも守ってくれている屋根は、経年劣化が進んだら修理を行う必要があります。屋根修理にはさまざまな種類がありますが、具体的にはどのような内容なのでしょうか。

 

この記事では、屋根修理を検討している方向けに、修理の種類や、屋根板金の技術を紹介します。

 

屋根修理の種類とは

私たちの住まいには、いろいろな種類の屋根素材が使われています。日本瓦のように重厚感のある屋根材もあれば、経年劣化は早くてもシンプルで安価なトタンなどもあります。

 

屋根材の種類によって、屋根修理の種類は異なっていますが、具体的にはどのような修理方法があるでしょうか。

 

塗装工事

塗装工事とは、屋根材に塗装を使って補修を行う工事です。塗装には屋根向けの塗料が使われており、防水効果などがあります。

 

屋根は外部から非常に目立つ部材であり、経年劣化が進行すると住まい全体が劣化して見えます。そのため、住まいの美観を保つためにも、塗装工事が行われています。

 

補修工事

屋根の一部に破損や汚損があるようなケースでは、部分的な補修工事が行われます。漆喰の一部の補修や、板金工事などが該当します。

 

葺き替え工事

屋根全体に大きなダメージが見つかったり、経年劣化が大幅に進んでおり、雨漏りの補修が必要だったりするケースでは屋根全体を交換する葺き替え工事が行われています。

 

葺き替え工事とは、築年数が約30~40年程度経過している場合にも行われる工事です。屋根材全体を交換することにより、住まいの寿命を大幅に伸ばせます。

 

カバー工法

カバー工法とは、重ね葺き工事とも呼ばれています。

 

重ね葺きとは、今ある屋根材の上から、新しい屋根材をカバーさせる手法です。葺き替え工事のように既存の屋根を解体しないため、費用も抑えられる工事です。

 

ただし、屋根が重くなるため耐震性上の問題がないことを確認のうえで、施工を行う必要があります。

 

板金とはどのような技術?

屋根工事にはいろいろな種類がありますが、板金とはどのような技術なのでしょうか。この章では板金の技術を紹介しながら、屋根修理の方法に一歩踏み込んでいきます。

 

板金とは

板金とは、金属を建材などに生かすために加工し、プレート上に作る技術を意味します。板金は金属加工全般を意味することも多く、自動車製造などのシーンでも板金技術は活躍しています。

 

屋根板金とはどこを指す?

屋根修理の言葉のなかには、板金、あるいは屋根板金という言葉が頻繁に登場しますが、そもそもどこを指す用語なのでしょうか。

 

屋根板金とは車両に使われる場合の言葉とは、異なっています。日本の家屋には多くのスレート素材が採用されており、スレート素材の屋根は接合するために金属が必要です。

 

屋根材をただ並べているだけでは、隙間が生まれてしまいます。接合させる部分は金属で強固にカバーする必要があり、屋根板金として覆っているのです。

 

多くの屋根板金はガルバリウム鋼板で作られていますが、ステンレスなどの素材も大活躍しています。屋根板金は表には見えないかもしれませんが、住まいに欠かせない部材なのです。

 

屋根板金にはどのような種類がある?

屋根板金には具体的に、どのような種類があるでしょうか。主な種類は以下のとおりです。

 

・棟板金とは
屋根は一般的に三角上に作られていますが、頂上に当たる部分は雨漏りが起きやすいため、強固に固めておく必要があります。

 

金属は屋根の頂上をカバーする素材として適しているため、多く使われています。この部分を「棟板金」といいます。棟板金は劣化が進行すると浮きやすく、外れてしまうと雨漏りなどのトラブルが起きるため、早期に修理工事が必要です。

 

・水切り板金とは
板金には隙間を埋めたり、屋根材をカバーしたりする役割がありますが、水切り板金の場合は屋根と外壁の間を埋める役割があります。

 

屋根と外壁の隙間も雨漏りが起きやすい場所であり、板金でカバーする必要があります。劣化すると水切り板金が剥がれてしまったり、錆によって傷みが進行したりするため、注意が必要です。

 

・谷樋板金とは
板金のなかでも谷樋板金とは、屋根の谷と呼ばれる部分をカバーするものです。谷樋板金は非常にポピュラーな板金で、さまざまな屋根材に使われています。

 

瓦屋根にも使われていますが、屋根のデリケートな部分をカバーするために使用されるので、劣化も早いとされます。

 

板金の屋根修理が必要となるケースとは?

屋根のダメージは台風などの自然災害が原因となる場合や、経年劣化によるダメージの場合もあります。

 

では、板金の屋根修理が必要となるケースとは、具体的にどのようなものでしょうか。この章では劣化症状から修理の必要性を解説します。

 

1.釘に関するトラブル

屋根板金の多くは屋根材をカバーするために釘を使っています。もちろん、釘も金属でできています。雨水などの影響により、金属は次第に劣化していき、釘も同様のことがいえます。

 

錆が進行すると釘が変形し、抜けてしまったり外れてしまったりするトラブルが起きます。

 

釘が抜けたり浮いたりしてしまうと、留めている板金部分が浮いて落下するおそれがあるため、注意が必要です。

 

2.腐食に関するトラブル

屋根板金の修理のなかには、木材にも注目すべき事案があります。木材は劣化してしまうと腐食します。この腐食は、板金の劣化によって引き起こされていることがあるのです。

 

板金は紫外線や雨水などが住まいの内側に侵入しないように奮闘してくれていますが、板金部分の木材が雨漏りなどの原因で腐食していると、板金の固定にも影響し、屋根全体に大きなトラブルが及ぶことがあります。

 

3.板金本体の錆

板金は金属加工によって作られているものであり、屋根板金であっても錆が進行することがあります。

 

また、金属であるトタンを屋根に生かしている場合は、トタン全体が劣化してしまうこともあります。板金の劣化は細かい錆から始まってしまうため、できれば定期的にメンテナンスをすることが大切です。

 

まとめ

この記事では板金の技術にも触れながら、屋根修理の種類について詳しく解説しました。

 

板金は金属加工を意味する用語であり、屋根においては屋根材をカバーするものとして活躍しています。普段は目に留まりにくい板金ですが、ぜひこの機会にメンテナンスを検討してみてください。